エコモチホーム > エコモチとは? > エコモチプロジェクトの歩み
あらゆる企業において環境・CSR担当者の抱える共通の悩み、―それは環境やCSRの意識が社内のすみずみまで浸透しないというものです。社内研修やeラーニング、ボランティアリーダー育成など企業ではさまざまな施策を行ってきています。しかし一人ひとりの行動につながらないと多くの担当者が異口同音に話します。大きな組織になればなるほど、社内の温度差が顕著に感じられます。
また環境問題というものは、世界で起こっている貧困、児童労働などほっとけないさまざまな問題とひもづいています。私たちは社員の環境教育を行う立場である一方で、こういった世界の抱える課題へのアプローチをどうにかしたいと考えていました。
昨年来日本では連日のようにニュースでいじめ、自殺といった痛ましい事件が取沙汰されていました。経済大国で豊かといわれる日本において、なぜこのように命が軽んじられてしまうのか、心が乾ききってしまうのか、胸を痛めながら考えていました。
すると、企業の抱える「社員の意識浸透」という課題と、「世界のほっとけない課題」とを結びつけることによって、両方の解決に結びつかないかというアイデアが浮かびあがったのです。
エコモチの発想の原点はこのように生まれてきました。
“想い”と“行動”の距離を近づけ、つなげる。それが私たちの使命であると考えています。
単なる呼びかけ、宣言だけではなく、行動することから世の中が変わっていきます。社員が変われば会社が変わる。会社が変われば社会が変わります。エコモチは大きな社会システムとして、世の中にお役立ちしたいと考えています。
■参加企業
あいおい損保、味の素、ウェスティンナゴヤキャッスル、NEC パーソナルプロダクツ、小林クリエイト、JTB 関東、積水化学工業、セントラルファイナンス、ソニー、ソニー・ミュージックコミュニケーションズ、トステム、名古屋工業大学、ニッセイ情報テクノロジー、ブラザー工業 他(50 音順、オブザーバー参加含む)
エコモチの構想を思いついた際、これは一企業の内部でクローズドのしくみとするのではなく、どんな企業でもつかえるようなオープンしくみにしていきたい、そうすることで本当の意味で社会を大きく変えていくことのできる意義あるしくみとなるのではないかと思いました。
しかしそのような汎用システムを構築していくには、一部の限られた人たちで考えても限界があります。エコモチの思いを共有し、一緒に社会システムを育ててくれる人を求めて、企業回りを始めました。
以下のような「研究会活動を中心とした手弁当の集まりです」とコンソーシアムへの参加を呼びかけたところ、熱意ある企業人が次々と名乗りを挙げてくれました。こうしてエコモチのコンソーシアムが2007年1月にスタートしました。
■研究会(月1回、東京にて開催)
<研究課題>
・社員の参加の動機付け
・エコモチの運営システムの内容
・シード原資の確保
・支援先の選択と評価
・参加者のモチベーションアップと維持
・不正防止(自己申告の不確実性の検討)
・市民セクターとの関係の持ち方
・運営全体の予算配分
・インセンティブ型に対する検討
・その他エコモチに関する全ての懸案事項
<テストランニング>
・参加者は各社で有志を募る(30~100人)
・アンケートの実施
会場提供 | 議題 | その他 | |
第1回(1/24) | ソニー |
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第2回(2/22) | ソニーミュージック コミュニケーションズ |
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第3回(3/28) | あいおい損保 |
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第4回(4/25) | 味の素 |
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テストランニング準備期間 |
第5回(5/24) | NECパーソナルプロダクツ |
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テストランニング実施 |
第6回(6/27) | JTB関東 |
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テストランニング結果集計 |
第7回(7/24) | ソニーミュージック コミュニケーションズ |
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2007年5月~6月にかけて、エコモチプロジェクトを推進するコンソーシアム参加企業の協力により、下記の通りテストランニングを行いました。エコモチのコンセプトがどの程度受け入れられるのか、仕組みは適切かどうか、意識高揚・行動の促進に効果があるかなど、エコモチの実効性・実現可能性を探りました。
約半年あまりにわたるエコモチコンソーシアムを終えて、いよいよエコモチを社会に開いていくという方向で動き始めることになりましたが、実際に運用がスタートしてからも、社会のニーズに即したシステムと維持向上していくために、コンソーシアム参加メンバーを中心に「アドバイザリーボード」を設立しました。
アドバイザリーボードはメーリングリストによる意見交換、意見調整をベースとし、年に数回程度ひざをつきあわす会議を設け、手弁当・各企業の会議室を持ち回りで集まることにしました。